BotifyではSearch Engine Journalと提携して、米国最大の書店チェーンである、Barnes & Nobleで SEO and Personalization Managerを務めるジェシカ・フレリアさんを招いたウェビナーを開催する機会を得ました。
このウェビナーは、これまで開催したウェビナーの中で最もインタラクティブなものになりました。Botifyの最高プロダクト責任者であるクリストフ・フレーネとの対談に続き、ジェシカさんは30分にわたってオーディエンスからの23の質問に答え、終了時間になってもまだ質問が続いていました。
それは、何事も規模が大きくなると難しくなる点においてSEOも例外ではありません。何十万ものURL(Barnes & Nobleの場合は900万)を管理する場合、これまでにない障害に直面することになるのです。このような問題に対処するためには、偉大な企業から学ぶのが一番です。
クリストフは、検索エンジンは、大規模なサイト全体をクロールするためのリソースを持っていないとプレゼンテーションで説明しました。平均的なWebサイトでは、77%のページがオーガニック検索トラフィックを獲得できていないと推定されるのもこのためです。
そのため、ジェシカさんのような大規模なEコマースSEO担当者は、キーワードランキングを考える前に、クロールバジェットとの戦いに挑まなければならないのです。
クロールバジェットとは、検索エンジンが一定時間内にクロールできるページ数のことです。Googleがクロールできるページ数は限られているため、SEO担当者は、最も重要なページを最初に表示させるように努力しなければなりません。
大規模なSEOチーム特有の以下の課題は、すべてこのクロールバジェットの問題に帰結します。
Barnes & Nobleがこれらの問題に取り組むために行っていることを直接知ることができ、とても刺激的なウェビナーとなりました。ジェシカさんは、彼女と彼女のチームが実施し、大きな成功を収めた数多くの実践方法を紹介してくれました。そのすべてを聞くには、ウェビナーをオンデマンドで視聴してください。以下が特に示唆に富む事例です。
事例:ジェシカさんによると、Barnes & Nobleは優先順位の高いタイトルを優先し、それらのページが最適化され、頻繁にリンクされていることを確認してから、収益への影響が少ないタイトルに移行しているとのことです。
「これは大規模なEコマースサイトではよくあることだと思いますが、特に自然検索から特定の変化まで追跡するのは難しいのです」と、彼女は言います。
それでも、ジェシカさんと彼女のチームは、平均注文額、コンバージョン率、ランクアップの結果得られるであろう推定訪問数を用いてページの収益性を判断し、最も収益性の高いページと製品を最初に最適化するようにしています。
ポイント:最適化を収益性の高い順にランキングすることで、SEOチームはEコマース企業にとって最も重要な結果を達成することに集中することができます。また、大規模なEコマースサイトでは、クロールの予算をできるだけ効率的に使い、最も重要なコンテンツに優先順位をつけることができます。
事例:クリストフが指摘するように、SEOチームが製品エンジニアリングから最適化の支援を受けるには、数ヶ月かかることもあります。彼らのプロジェクトチケットは単にバックログに追加され、他の全社的な取り組みと比較検討されるだけなのです。
ジェシカさんは、この問題に対処するためにチームが導入した最も効果的な戦術の1つが、ROIの見積もりだと言います。彼女のチームは、すでに追跡している収益指標を使用して、特定の修正による収益への影響を予測し、エンジニアリングがSEOチケットに優先順位をつけるのを支援します。
そのために、積極的な予測と保守的な予測の両方を行い、それぞれをROI範囲の上限と下限として引用しています。これらの数字を含めることで、ジェシカさんのチームはSEOプロジェクトに注目を集めることができたのです。
ポイント:ROIの見積もりは、製品エンジニアリングチームが工程を計画する際に大いに役立ち、その過程でSEOをパフォーマンスマーケティングチャネルとして正当化します。また、SEOチームとエンジニアリングチームの間で、相手の優先順位を把握することで、信頼と透明性を高めることができます。
事例:ジェシカさんのチームは、各チームに合わせたトレーニングセッションを開催することで、他部署のSEO支持者を育成しています。
「もし、トレーニングするチームが日常業務で協業するようなことがあれば、その内容をデッキに盛り込み、実際の業務でも役立ててもらいます」とジェシカさんは言います。
ポイント:SEOの価値について他のチームを教育し、作業中にSEOの潜在的な問題を発見できるように訓練することは、最終的にあなたのチームの作業負荷を軽減することになります。また、あなたの仕事に対する会社全体の評価も高まり、コミュニケーションの改善や作業時間の短縮など、さまざまな効果が期待できます。
事例:Barnes & NobleのSEOチームは、SEOの収益への影響をより正確に測定するために、マルチタッチアトリビューションを使用しています。
ファーストタッチアトリビューションやラストタッチアトリビューションに単純に依存するのではなく、この2つを組み合わせることで、例えば、オーガニック検索がコンバージョンに重要な役割を果たしたのにアフィリエイトマーケティングに収益を奪われることを防ぐことができるのです。
ポイント:アトリビューションは、SEOによる収益のインパクトを語る上で非常に重要です。チームのROI予測がアトリビューションレポートに反映されていない場合、その努力は無価値となります。アトリビューションを慎重に行うことで、より正確で影響力のある予測を行うことができます。
事例:Barnes & Nobleが販売する書籍は、同社の独自商品ではありません。では、どのようにして独自のコンテンツを提供すればよいのでしょうか?
ジェシカさんは、差別化要因を活用することが重要だと言います。Barnes & Nobleにとって、これは、レビューや推薦文など、書店の専門知識を活用することを意味します。
ポイント:Eコマースブランドでは、競合他社と商品が重複していることは珍しくありません。独自コンテンツを作成することで、検索で目立つと同時に、市場での差別化にもつながります。
ファセットナビゲーションや在庫切れ商品の管理に関するヒントなど、クリストフとジェシカさんによるその他のトピックを聞くには、オンデマンドでウェビナー全体をご覧ください。
ウェビナーでのプレゼンテーションに加え、Q&Aではなんと23もの質問にジェシカが答えています。その中から、特に重要な質問を紹介します。
これらの質問に対するジェシカの答えを聞くには、オンデマンドでウェビナー全体をご覧ください。(英語)
BotifyがどのようにEコマースサイトを支援しているかについて詳しくお知りになりたい場合は、お気軽にこちらからお問い合わせください。